料理が好き。健康的な食べ物が好き。 健全な魂は健全な体に宿ります。 多くの人々が「食べること」に興味を持って、健康的な毎日を過ごせますように。

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今日はフランスでの出来事をちょこっと思い出したので、綴ってみたいと思います。

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フランスにいた頃、だんだんお金も尽きてきたのでアルバイトをすることになりました。

当時はニースに日本企業もなかったし、バイト先を探すこと自体たーいへん

で、なんとか見つけた先が、別荘の管理人のお仕事。

まぁ、管理人といってもお手伝いさんと変わらず、住み込みで掃除や洗濯や料理や家事全般を任されたわけです。

バイト先はニースではなく、カンヌの裏手にあるムージャンという村。

ちっちゃい村ですが、ピカソが晩年を過ごした場所であり、そしてル・ムーラン・ド・ムージャン~le moulin de mougins~という超有名なレストランがあることでも知られています。

気候は地中海性気候でとっても穏やか。ただ、ニースやカンヌよりも少し湿気がありました。

そんな場所で約2か月、MIKIMOはバイト暮らしをしておりました。

あるお金持ち屋さんの別荘で、奥さんがフランス人、旦那さんがイギリス人。あと犬が2匹

ちょうど夏だったので、自家菜園ではズッキーニやらトマトやらキュウリやらいろいろな夏野菜が採れました。

ブドウの木からはマスカットのようなブドウがわんさと採れて、食べきれないほどでした

私に割り当てられた部屋はゲストルームで完全に離れになっていて、シャワールームやキッチンも備えられてありました。

ここまで読むとなんだかパラダイスみたいでしょ??素敵な南仏ライフを満喫してるみたいでしょ???


い~や、違うんだな(; ̄ー ̄)...


ムージャンへ行くにはカンヌからバスに乗るしかないんですが、それも一日何本か。そして時刻表は全く当てにならない。
もちろん、ムージャンからカンヌへ行くにも然り。

村にはものすごくこじんまりとしたパン屋とグローサリーが一件のみ。

そこまで行くにも別荘からは歩いて30分以上。

食べ物を買いたい場合は、ご主人に車で週に1回スーパーに連れて行ってもらうしかない。。。

どこかへ行くにも自分の意志ではほぼ無理・・・。

仕事もかなりきつかったですよ。なにせ家も庭も広いし、掃除道具も日本製品の3倍くらい重い!

鍋もル・クルーゼとかシャスールとか使ってるから、洗うのにも一苦労。お~も~い~

シーツも毎日洗ってアイロン掛けするしね。

そして、一番やっかいだったのは奥さん。

やっぱ、フランス人女性って気が強すぎて駄目ですわ。

「ここは私がやるから触らなくていいわよ。」なんていっておきながら、次の日には「なんでここ掃除しないの!!」と怒鳴る。

え?やんなくていいって言ったじゃんΣ( ̄ロ ̄||・・・・・・・・・・まぁ、そんないざこざはちょっ中でしたよ。

そして極めつけは私が学校の手続きをしに出かけた日。

別荘にいる2か月は夏だったから学校は休みだけど、秋から通わないと滞在許可証もらえなくなっちゃうし。

で、前日に奥さんに断ってお休みをもらったわけです。

なんとかバスに乗ってカンヌまで行き、ニースで学校の手続きをしてやっと夕方ムージャンに帰ってきました。

そーしたら奥さんが玄関先で私に怒鳴るわ怒鳴るわ。

「あんた、なんで勝手に休んだの!どこ行っていたのよ!!!」みたいな・・・・。

いやいや、私休むって断りましたよねー?なんで怒られなきゃいけないわけ??あなた、快くOKしましたよね??

で、私もその時はさすがに切れましたよ。今まで溜まりにたまっていたものもあったしね。

仕事は真面目にやっていたし、それなのにこんな理不尽な言われようはない。

まぁ、とにかくかなりの言い合いになり、翌日奥さんとは話さず旦那さんに「もう無理だ」と告げました。

「私はあなたのために働くことはできるけど、奥さんのためには無理。」と。

旦那さんはわかってくれて、確か翌日くらに荷物をまとめて出ていくことになりました。


タイトルには「素敵な事」と書いたのに、ここまでは全然素敵どころか悲惨ですよね。

でもね、こっからですよ。素敵な事が起こるのは

私はトランクに荷物を詰め込み、別荘をあとにしました。

鉛のように重たいトランクをずるずる引きずり、バス停に到着。

当てにならない時刻表をとりあえず信じ、きっと来るであろうバスを1人待ちました。

10分、20分、30分・・・。

1時間、1時間半・・・。

バス・・・・こ・・・こない・・・・・(T_T)

え~ん、バスが来ないよ~。いつ来るんだよ~。・゚((T◇T゚)゚・。

そんな心細い私をしり目に、乗用車やトラックだけが勢いよく走り去ります。

そんな時、一台の車が私の目の前で停まりました。

運転していたのはアルジェリアかモロッコ系のおばちゃん。

「バス待ってるの?来ないわよ。」とおっしゃる。

そして「乗れ」と。

おおっ神よ我に情けをかけ給うたか。。。

私は遠慮なく、彼女の車に乗せてもらいました。

彼女が道すがら事情を聞くので、私がなぜムージャンに来たのか、そしてなぜムージャンから去らねばならぬのか、事の次第を説明しました。

彼女は痛く同情してくれて、「まったくフランス女ってやつわねぇ。あなた、大変だったわね。」と慰めてくださる。

彼女の家はカンヌよりももっと手前だったけれど、私を駅まで送り届けてくれると言う。感謝

そんなこんなで、やっとカンヌに到着。

私は何度もお礼の言葉を述べると、彼女は最後に微笑んでこう言いました。

「神はあなたとともにいますよ。Le Dieu est avec vous.」

その言葉。ふわっと温かいものが心に灯ったような気がしました

そして私も彼女にいいました。「あなたにも神はいますよ。Vous aussi. Le Dieu est avec vous.」

それが、肌の色も宗教も言葉も違う彼女と私が、日本から遠く離れたフランスでほんのひと時解り合えた瞬間でした。
少なくとも私にはそう思えたのです。


これは、私の人生に起こった最も素敵な出来事の一つです。

あの時のおばちゃん、どうしているかしら?

せめて住所と名前くらい聞いておけばよかった。

当時はそんなことすらできなくくらいいっぱいいっぱいでした。情けない。。。

今はあの時のおばちゃんが幸せでいられるよう、祈るだけです



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